人間のあるべき姿の探索

思索・人形・エンジニアリング

型取りの為の人形の3Dモデリング:頭部編

人形になるぞ!

godiva-frappuccino.hatenablog.com

 機構を仕込んで動かせる人形を作るにあたって、3Dモデリングツールを用いて設計図を書きつつ、完成したモデルを型取りに使用します。

(ここに記事を貼る)

 今回は頭部のモデリングについて紹介します。頭部は動くパーツはなく、眼球を後から取り付けられるようなパーツを埋め込むのみです。逆に、ローポリゴンモデルとはいいつつ顔のプロポーションは守る必要があり、その点には苦労します。

 グッと睨んでいたら出来ました。折角人形として作るので自由な顔立ちにということで、少しエラの張ったデフォルメの効いた雰囲気を出しつつ、瞼の形を気にして作りました。とは言ってもあとから粘土で調整することになるのですが、、、

 3Dモデリングと言っても、やはり実際の粘土を触るのと同じポイントを意識する必要があり、正面から見た平面的な顔でなく立体を意識することや、顔面をパーツで作らないこと(人がパーツと認識する典型的な部位以外も含めて顔面は構成されている)、といった人体の話や、モデリングのしやすさとしてトポロジーと呼ばれる面及び線の作り方まで意識が必要です。僕も初心者なので苦労しましたが、これを失敗すると作業効率や最終的な見た目に大きく影響します。このやり方についてはYouTubeで1分半くらいの動画の最初の30秒で顔モデリングしている部分をコマ送りでグッと睨みながら何日かかけて大まかな形を作りました。人形をやっている身としては、一度トポロジーを割って形ができればスカルプトモードで調整が効くのがかなり良かったです。指の感覚を使えない代わりに微調整が細かい精度で可能なので、指とは違った造形のしやすさがありますね。0~1の強さ、そして影響する半径をパラメータで弄ってカーソルをなぞるとスカルプトができます。

開いた後頭部もあります。中に眼球を後から仕込んだり、モータ部分もパーツが破損した場合に取り出せなくなると不便になる為、頭は常に開けるようにしています。そこで、後頭部を顔面側にうまく固定する方法についてはモデリング当時は全く考えておらず、後から何とかする為にホームセンターを毎日さまよっていました。その話は長くなるので別でしようと思います。何はともあれ、頭部ができました。