人間のあるべき姿の探索

思索・人形・エンジニアリング

ロボットの部品を3Dプリントする

人形になるぞ!

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 ということで人形に機構を仕込んで動かす試みをしているのですが、機構を準備するのも大変です。一般的には金属で切り出したりして作ることが多いかと思います。土台は木で作っておくこともあるかと思います。しかし、人形でやるにあたって、そして一から機構を考えるにあたっては試行錯誤のサイクルを高速で回す必要があり、3Dプリントすることにしました。

 素材はPLAフィラメントを使用しました。いくつか素材はあるのですが、自宅の3Dプリンタに対応しており、ある程度の強度が見込める為です。この辺りについてはもっと詳しい方がたくさんいらっしゃいますが、ひとまず自分で手を動かして強度の確認などをしました。土台はもちろん、サーボホーンもモデリングします。といってもはめ込み部分は既存のモデルを使用しています。印刷にあたってのコツとして、積層型のプリンタでは強度と歪みの方向があります。例えば、サーボホーンの場合ははめ込み部分のサイズがシビアですが、これを縦に積み重ねていくと土台がない部分が少し縦につぶれてしまいます。それを避けるために、穴を上に向ける形で印刷します。ねじを通す用の穴も開いているのですが、ネジが3.0mmの太さであるのに対して、円周が印刷のずれで収縮したりズレで歪むことを考慮して3.6mm程度にします。仮に縦で印刷する場合は、これをさらに広げて、積層方向には3.8mm、横方向には3.6mmといったサイズ感で印刷します。印刷の精度が0.3mmだったはずなので若干ズレが発生するのは仕方ないですが、ネジや機構のはめあいは0.1mm単位での精度の確保が必要なため、そういった調整が必要になります。ずれた場合はひたすらダイヤモンドやすりで削り続けて0.2mmくらい穴を広げることもありました。

 簡易的なねじ止めをするにあたっては、ナットが役に立ちました。場所によるのですが、ネジ止めが難しい箇所はナットを差し込む穴を作り、ナットを入れた後にネジ穴にネジを差し込んで回転、といった流れでパーツ同士をねじ止めできるようにしました。

 ロボットの土台となるパーツについては接着してしまってよいのですが、印刷する際に積層型では真下に空洞があると積み重ねることができずサポート材が必要になる為、パーツを別々に印刷して組み立てることにしました。一列に並べて極力高さをひくくすることで、印刷の時間を短くできます。

 そんなこんなでひたすら試行錯誤をすると、できます。